友達が、家族に図書カードを貰ったそうです。抽選で当たった物が流れてきたとのことですが、面白いのですよ。「このカードがあれば、現金がなくても本が買えると思うと、勿体なくて使えない」なんて言うのです。私だったらきっとすぐに、書店にとんでいきます。だって大事にとっておいても、腐るものでも使用期限があるものでもないので、いいと言えばいいですが、やっぱりいつかは使うものですし……。と、なぜか話を聞いた私のほうが、悶々としてしまいました。ちなみにこれは、数か月も前のことです。
そしてつい先日、同じ友達に会ったところ「やっぱりまだ使えない」ですって。お小遣いが足りないけれど、どうしても欲しい本がある時に使いたい、などと思っているのかもしれません。その気持ちなら、わからなくもないです。だってそれで諦めたことは、何回もありますもの。
こんな話を聞いていると、この友達が、とてもかわいく思えてきます。まったく、働いてる社会人なのにと思ってみたり、それほど大事にしてるのね、なんて感じてみたり。お年玉を貰って、すぐにおもちゃ屋に向かって行った遠い昔の自分とは、比較にならない愛おしさです。その頃に買ったぬいぐるみは、今でも我が家で元気にしています。